ももてぃの「失われた時を求めて」再読日記

文学に関しては完全な素人です。岩波文庫で読んでいます。一応、1ヶ月1巻ペース

3巻<花咲く乙女たちのかげにⅠ>p126-156.

一昨日読んだ箇所です。 主人公の父親は、文学などくだらんと考えているタイプかと思いましたが、ノルポワ氏の影響を受けて、息子の人生についてこれまでの態度を大分緩めたようです。 このくだりで、主人公が自分の人生が既に始まっており、自分が「時間」…

3巻<花咲く乙女たちのかげにⅠ>p96-126.

今回の箇所では、ずっと気になっていた結婚前のオデットの心情についても触れられており、少しだけすっきりしました。 オデットとしては、スワンが最終的に自分とは結婚してくれないのかもしれないと思っていた訳ですね。自分たちより交際期間の短い友人カッ…

3巻<花咲く乙女たちのかげにⅠ>p56-96.

今回は、主人公がラ・ベルマの「フェードル」を観に行くシーンがあります。 この小説の中で、想像の中で期待が膨らむ→現実に触れて幻滅する→再び魅力を見出す、みたいなことが繰り返されている気がします。主人公のラ・ベルマに対する態度も、そんな感じです…

3巻<花咲く乙女たちのかげにⅠ>p23-56.

3巻に入りました。 スワンの大恋愛や主人公の初恋が描かれた2巻に比べるとゆるっとした雰囲気を感じます。 今日の箇所は、新たな登場人物ノルポワ氏の紹介がメインでした。 元大使で社交性があり、主人公の父親に「(主人公に)ラ・ベルマを聴かせてやるべき…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp469-519.読了

1月になってしまいましたが、言い訳すると、ほとんど昨日読んだ箇所になります。 最初の方は、引き続き、子供の頃の主人公がジルベルトを想う気持ちが描かれています。 幼い主人公が母親による就寝前のキスを渇望していた気持ちや、スワンがオデットに恋い焦…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp438-469.

んー、結構重要な箇所に入ってきたので、焦って読むのはよくないかもしれないですね。今夜もう1回更新したいけれど日をまたぎそうだし、いずれにせよ2巻は少し残ってしまうかも。 しばらく土地の名の話が続きますが、時間もないので感想は割愛。一言だけ書く…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp413-438.

数日前に読んだ箇所になります。 明日は大晦日で用事が目白押しなので、ここから急ピッチで読んで書いてを繰り返していく予定です。何か来年に持ち越したくないんだよなあ…(笑) オデットへの恋を失ったスワンの心情が描かれています。 相手に夢中にならな…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp389-413.

年末で少しバタバタしているなか読んでいます。 知りたかったはずのオデットの真実の外縁に触れたことで、スワンにとってある本(?)の一節が現実味を帯びてきます。「女に恋をしたと感じた場合、その周りにどんな人がいるか、どんな人生を送ってきた女かと…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp360-389.

年末は忙しく、今月は2巻を読み終えられるか不安です。 今日記録するのは、数日前に読んだ箇所です。 スワンは、オデットが自分に抱いていた感情はよみがえらないことを理解したとのことですが、オデット自身の心情というか思惑も気になるところです。 とこ…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp336-360.

少し空いてしまいましたが、まず何日前に読んだ箇所について記録します。 読む時間はあっても、記録をつける時間がないときがあるんですよね。 でも、記録をつけるってことがないと、ちゃんと読み込まないので。 スワンは大分レ・ローム大公夫人に気に入られ…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp310-336.

今日の箇所は、ずっと社交界の婦人方のことが描かれていました。 小説の背景にあたる部分だとは思うけど、なぜここまで詳細に描く必要があるのかよく分からず…正直、ちょっと退屈な面もありましたね。 大事なのは、レ・ローム大公婦人(オリヤーヌ)が(再)…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp285-310.

スワンはどんどん哀れになっていきますね。 誰かに恋い焦がれるあまりここまで哀れになれることが幸せなのかもしれませんが。 どうでもいいおしゃべりの中にもオデットのことが出てくると一喜一憂してしまったり、疑惑がおさまったかと思えばすぐにぶりかえ…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp257-285.

今日は1番走り読みしてしまったかもしれません。 恋の病におかされたスワン、迷走していますね(笑) オデットは、なかなかというか分かりやすく図々しいですよね。ヴェルデュラン夫妻(→スワンは同席不可)をワーグナー上演に招待するためのお金を無心して…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp232-257.

今日はお腹が空いていたりしてあまり集中して読めませんでした。 でも、分かるー!!って所が多かったです。恋すると、人って本当に愚かになるよねって。 スワンとオデットの立場は、完全に逆転していますよね。 オデットも、スワンの気持ちが完全に自分のも…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp205-232.

恋するスワン、可愛いし面白すぎる(笑) プルーストは「恋心に寄りそう影ともいうべき嫉妬心」と表現していますが、恋するがゆえに嫉妬にかられた人物って、第三者から見るとこんなに滑稽なんだなあとあらためて思いました(もちろん、自分だってそうなるん…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp179-205.

スワンは沼にハマりましたね(笑) フォルシュヴィルの登場によって、嫉妬をかき立てられるようになったことは、確実にスワンの恋心の燃料になっているように感じます。 飽きられるのを恐れて会わないようにしている昼間にもプレゼントを買って送ったり、借…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp152-178.

最近、割と進んで読めている気がします(笑) 今回は、ヴェルデュラン夫人のサロンの人物評的なことが綴られています。 スワンがヴェルデュラン夫妻をよく思っていたのに対して、ヴェルデュラン夫妻の方はスワンのことをそれほどよくは思っていないようです…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp124-152.

相変わらずスワンの恋心の話が続いています。 オデットを好きになって、色々な事物に再び魅力を見出せるようになったというスワンの感覚、恋に落ちたことのある人なら分かるものだと思います。 プルーストは「若き日の霊感がよみがえるのを感じ」と表現して…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp99-124.

今日はとうとうスワンとオデットが結ばれました。 スワンは、オデットにボッティチェリの描くチッポラを見るのですが、何かこのあたりは、私には、初見であまりピンとこなかったオデットに、無理やり恋する理由をみつけて正当化しているようにも思えてしまい…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp73-99.

今日は少し眠い中で読みました。 ヴァントゥイユ氏のソナタの美しさが、コタール夫妻には捉えられない話。 平凡な人は月並みな芸術表現を型にしてしか美を把握できない一方、独創的な芸術家はそうした型を外して表現を作る、だから平凡な人にはその中にある…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp48-73.

今日読んだ箇所です。 今日の箇所は、スワンがヴェルデュラン夫人のサロンのメンバーを知っていく過程が記述されていました。 ヴェルデュラン夫人の、信者の上に立つ自分に酔っている感じも含めて、すごい苦手感が強い…(笑) 今日の箇所の中で重要なのは、…

2巻<スワン家のほうへⅡ>pp23-48.

昨日読んだ箇所です。 2巻はいきなり「ヴェルデュラン家の〜」と始まるので、ヴェルデュランって誰だっけ?ってなりますね。 そこから、ヴェルデュラン夫人のサロンのしきたりなどが描かれていきますが、悪いけど自分なら行きたくないですね。メンバーへの独…

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp370-396. 1巻読了

歯の痛みはおさまりました。 11月中に読み終えられるか不安になったので、昨日の深夜に読みました。 以下、その記録です。 主人公が、ゲルマント公爵夫人を初めて目撃します。 実物を見てひどくがっかりした後に、また恋慕の感情に浮上するところは、子供ら…

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp350-370.

今日はなぜか歯が痛くてあまり集中して読めませんでした。 先の場面に関連して、ヴァントゥイユ嬢のサディズムについて。 結構前に、祖母の視線も借りながらヴァントゥイユ嬢の繊細な心について描かれた箇所がありましたが、ここの伏線ですかね。とても純粋…

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp330-350.

何日か前に読んだ箇所になります(この記録をつける時間だけありませんでした)。 今回は、2名の登場人物の死が描かれています。 1人目は、レオニ叔母。 レオニ叔母って、結局何の病だったんですかね?眠りの問題などもあり、神経症的な傾向があるのはそうだ…

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp310-330.

昨日読んだ箇所について書きます。 ジルベルトとの初対面の場面(といっても言葉を交わす訳ではない)続き。 母親(でいいのですよね?)に呼ばれる「ジルベルト」という名前を遠く感じる主人公の心情が、美しく繊細に描写されていました。 ただ、恋い焦がれ…

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp270-310.

今日の箇所は、色々な話題があり、とても楽しかったです。 ルグランタン氏が、主人公を二人きりの夕食に招待した理由が気になります(忘れている)。大人の男性が少年と2人きりで夕食をとりたがるって、ちょっと危険な香りがするのですが。 ルグランタン氏の…

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp230-270.

昨日はサボってしまいました。 今日の箇所は、司祭とユーラリが叔母を訪問する場面から。 女中のフランソワーズと叔母を訪問するユーラリの緊張関係が、興味深かったです。 実際がどうかは分からないけれど、ユーラリの訪問に対価がある以上、叔母に仕えるフ…

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp191-230.

今日の箇所は濃密でした。 まず、読書の楽しみについて。 この部分は難しく理解しきれていないような気もしますが… 人間の感動において大事な要素はイメージであり、現実の人間を抹消して単純化し時間を濃縮した小説を読むことで、現実よりも明確に幸福や不…

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp149-190.

三日坊主ではありません(笑) 大きい用事がある日は読めないので、2日あきました。 鐘塔についての緻密な描写があるけれど、風景・建造物等についての記述を読むのはやはり苦手で…。建築等について詳しい人が読んだら、この箇所はかなり読み応えがあるのだ…