ももてぃの「失われた時を求めて」再読日記

文学に関しては完全な素人です。岩波文庫で読んでいます。一応、1ヶ月1巻ペース

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp230-270.

昨日はサボってしまいました。

 

今日の箇所は、司祭とユーラリが叔母を訪問する場面から。

女中のフランソワーズと叔母を訪問するユーラリの緊張関係が、興味深かったです。

実際がどうかは分からないけれど、ユーラリの訪問に対価がある以上、叔母に仕えるフランソワーズがユーラリに疑惑の目を向けるのは分からないではないです。

ただ、実際ユーラリが純粋に金目当てだったとしても、気に障らない話し相手になってくれることは、引きこもり生活をしている叔母にとっては有難かったんじゃないかなと想像します。

 

続いて、ヴァントゥイユ氏登場。

名前は覚えていたのですが、ピアノの先生だったのですね。

読み落としのせいかもしれないけれど、両親がヴァントゥイユ氏の家を訪ねたとき、主人公が「そとで待っていてもいいことになった」のって、どういう背景があるんでしょうか。

普通、両親と一緒に訪問する流れかなと思うのですが。訪問前後のヴァントゥイユ氏の動向を、それを盗み見る主人公の目線で語らせるためだけの設定なんでしょうか。

それにしても、スワンの結婚は本当に不評というか…「身分違いの結婚」というのは、まあ、昔の考えではそうなってしまいがちなんでしょうね。

 

叔母が単調な生活を大切にする一方で、刺激を求める気持ちもあったというのは、分かるところもある一方で、叔母の「芝居」に巻き込まれるフランソワーズが不憫だなとも思いました。

 

その後にある箇所で、アスパラガスの描写はとても美しいなと思ったのですが、ある歴史家の記述を下書きにしているという指摘があるようです。

アスパラガスって、私は「黄緑」とくらいにしか捉えていませんが、描きとっていくようにアスパラガスの色合いを緻密に描写しているのがすごいなと。

 

今日は、以上です。

ちょっと眠くて走り読みしたところもあるので、読み落としに起因する誤解もあるかもしれません。