ももてぃの「失われた時を求めて」再読日記

文学に関しては完全な素人です。岩波文庫で読んでいます。一応、1ヶ月1巻ペース

1巻<スワン家のほうへⅠ>pp330-350.

何日か前に読んだ箇所になります(この記録をつける時間だけありませんでした)。

 

今回は、2名の登場人物の死が描かれています。

1人目は、レオニ叔母。

レオニ叔母って、結局何の病だったんですかね?眠りの問題などもあり、神経症的な傾向があるのはそうだと思うのですが、身体的にも明らかなものが何かあったんでしょうか…。

レオニ叔母の死をめぐる人々の思いが書かれていますが、特に、フランソワーズのレオニ叔母に対する愛情や喪に関する考え方が細やかに描かれています。

 

続いて、主人公がメゼグリーズの方の散歩で学んだことが、書かれています。

同じ感動があらゆる人に同時に生じるわけではないということが明確に記述されていますが、ここでも、プルーストが様々なことを感じ取る“心の窓(主観的枠組み)”を重視していることがうかがわれますね。

 

また、主人公の性欲の芽生えについても、割と長く書かれていました。

快楽についての記述は、やや抽象的なところもあり、難しかったです。

 

そして、ヴァントゥイユ氏の死。

失意の中で亡くなってしまった感じで、不憫ですね。

現代的な考え方では、決してヴァントゥイユ嬢(の同性愛)が悪い訳ではないし、誰からも責められるべきではないのですが、この時代だと、主人公の母親のような考え方になってしまうのかな…。

ただ、その後に描かれている、ヴァントゥイユ氏の肖像写真をめぐるヴァントゥイユ嬢と友人のやりとりは、ちょっと悪趣味だなと感じました。

 

何とか今月中に1巻を読み終えられそうです。