4巻<花咲く乙女たちのかげにⅡ>p177-208.
とりあえず、今読んだのはここまでです。
今回印象に残ったのは、主人公と祖母とのやりとり。
祖母がいなければ生きていけないという主人公、祖母が亡くなってしまったらということを暗に考える二人…そして、祖母の心を想い、愛している人が亡くなっても、変わらず愛するが穏やかに過ごしていけるだろうと伝える主人公…。
何かとても優しいやりとりだなあと思いました。
やはり、この祖母の性格は、神経症っぽい主人公とはとても相性がよい気がします。
そのほか、思春期についての考察も興味深かったです。
思春期こそ、ばかげたことをやるが、人が何かを学びとったと言える唯一の時期だそうです。
そういうこととは少し違うかもしれないけれど、思春期に気に入っていたもの(音楽や文学)って、その人にとって一生特別なものであり続ける気がします。大人になるとこういうものがいいものみたいなのをより分かってくるけれど、そういうものとは違って何歳になっても感覚的に響いてくるものがあるというか。
私の場合、小沢健二さんの曲とかはそんな感じかもしれません。
そして、ここでやっと重要なエピソードが出てきました。
サン=ルー侯爵の登場です。長身の伊達男のようですね。
ヴィルパリジ夫人の甥(姪の息子)だったことは、すっかり忘れていました。
これから主人公との交遊が始まりそうで、楽しみです。