ももてぃの「失われた時を求めて」再読日記

文学に関しては完全な素人です。岩波文庫で読んでいます。一応、1ヶ月1巻ペース

4巻<花咲く乙女たちのかげにⅡ>p332-362.

今日は、あまり時間がなくて読み飛ばしてしまった部分もあります。

 

前回、主人公が色んな女性を眺めている部分はちょっと退屈だったと書きましたが、かなり重要な箇所だったことが判明しました(笑)

すっかり忘れていましたが、今日の箇所で、それがアルベルチーヌを主人公が初めて目にする場面だと気がつきました。

 

これも、恋愛を描く時に繰り返し記述されていることですが、相手の生活を知りたくなるというのが恋の始まりのサインのようです。欲望を駆り立てるのは、相手の全生活であるということも書かれていました。

私も、何となく相手の生活が大体想像できてしまうような人(色々な部分で自分と似ていると感じる人)よりは、どんな生活をしているのだろうと感じる人(自分と違っていて刺激がありそうな人)の方に恋してしまう気がします。

もしかすると、プルーストの言う「べつの生活への渇き」が恋愛の原動力になるのかな…。

 

また、そうした想像力は、めざす対象に到達できるかどうか判然としないがゆえに、活性化するとも書かれています。

簡単に手が届かないと感じる方が、相手を知りたいと思って燃えるということでしょうか。

 

主人公は、この娘たちが「シモネのお嬢さんのお友達」であることを知りますが、このシモネ嬢がすなわちアルベルチーヌであり、のちに主人公にとって重要な意味を帯びてくるわけですね。

もっとも、主人公は既に、シモネ嬢はなかでも1番綺麗な娘に違いなく、自分の恋人になる可能性を備えていると考えているようですが、気が早すぎてちょっと面白いです(笑)

 

今日は以上です。