ももてぃの「失われた時を求めて」再読日記

文学に関しては完全な素人です。岩波文庫で読んでいます。一応、1ヶ月1巻ペース

4巻<花咲く乙女たちのかげにⅡ>p542-572.

記録が滞ってしまったので、2回分まとめて更新します。

以下、数日前に読んだ箇所です。

 

今回の箇所は、アルベルチーヌが突然「あなたのこと、好きよ」と書いた紙を主人公に渡してくるという進展があったくらいでしょうか。何か、よくも悪くもアルベルチーヌらしいなあと思います。

 

また、友人と過ごすことと娘たちと過ごすことの違いについても記述されており、後者では真の喜びを感じるというようなことが書かれていたと思います。理性を介した交流とエロスが根底にある交流だったら、それは後者の方が体の底からの喜びも感じられるのかもしれませんね。

その友人と過ごすことについての考察に付随して、人間は外から石を付け加えて作る建物ではなく、自身の樹液で成長していく樹木のような存在であるといった記述もあり、プルーストがやはり自分自身の内面の枠組みや、そこから湧き上がるものを重視していることが感じ取れます(社会構築主義のような考え方とは対照的にも思える)。

 

簡単ですが、続きもあるので今回は以上です。