2巻<スワン家のほうへⅡ>pp99-124.
今日はとうとうスワンとオデットが結ばれました。
スワンは、オデットにボッティチェリの描くチッポラを見るのですが、何かこのあたりは、私には、初見であまりピンとこなかったオデットに、無理やり恋する理由をみつけて正当化しているようにも思えてしまいます。頭で恋しているような感じ…違うかな?
その後、ヴェルデュラン氏のオデットに対する評価が示されていますが(かわいい人であることは認めるが、頭がよいわけででも貞淑なわけでもない)、これは大多数の読者の印象と近いのではないかなと思います。
非常に教養や知識があり、社交にも長けているスワンが、そのような女性に夢中になっていくのが、まあ面白いところではありますよね。
その後、オデットが伝言の通りにプレヴォーの店におらず、スワンが街中を探し回った挙句、ばったりオデットに出くわすという展開は、何だかちょっとチープなドラマを見ているような心地にさせられました。
でも、こういう簡単な仕掛けで恋心が盛り上がるのは、分からなくはないです。
続いて、スワンがオデットの身につけていたカトレアの位置を直すという儀式から、スワンとオデットの肉体的接触が始まっていくわけですね。
2人がこれを慣習にして「カトレアをする」という用語を作ったことは、初読の時にもとても印象深かったです。
その後、スワンは人が変わったようにオデットだけにますます夢中になっていくようで、現実にも女遊びが激しい男性が1人の女性に一途になるということはあるのかなあ…などと考えながら読んでいました。
正直、このあたりは、そんなに興味深く読めている訳ではないです。
オデットの魅力がいまいち分かりづらいからかな…あえてそういうふうに書いているとは思いますが。